肩痛の患者さん
院長の若林です。
今回は、今年の初めに犬の散歩中に転倒して肩を痛めた患者さんのお話です。
今年の2月頃、まだ雪が残っている時に転倒したそうで、手を突くことが出来なくて左肩を地面にぶつけたそうです。
後日、整形を受診すると「腱板を損傷したね」と診断を受けたそうです。
この時の肩の可動域ですが頭に触れなかったようです。
今回、鍼治療を受けるまで期間がありましたが、この期間中、真面目に週4回ほど整形に通い痛みを我慢しながらリハビリを受けていたそうです。
ですが、一向に肩の可動域は良くならず患者さんも不安になってきたそうです。
整形に先生に「手術した方が良いのか?」と聞いてみたらしいのですが、「手術はしないでもう少しリハビリを頑張りましょう」という返答だったそうです。
結局、この患者さんは他の整形を受診してみました。
そこの治療は炎症止めの注射を1本打って「痛いんだからリハビリ休んで!」
というシンプルな治療だったそうです。
週4回行っていたリハビリを週1回に減らしたそうです。本当は行かなくてもいいかなと思っていたそうですが、全く動かさないのも不安があったようです。
新しい整形の先生の言う事を聞いてリハビリを休むと肩の可動域が改善してきたようです。
当院に来院した時には肩の可動域は左右ではあまり違いはありませんが、痛めた左肩は肘を曲げないと最後まで挙がりきらない感じと、挙げるスピードが右に比べゆっくりでした。
今回は肩の治療で肩には直接、鍼はしていません。
股関節と肩関節の連動性を考えた治療と首の動きを調整しました。
治療前に試しに前屈をパシャリ
治療後
腰には触れず、股関節に関係のある足のツボに1本。首との関係のある仙骨に1本。合計2本で治療しました。
肩の動かす感じも軽さが出たと患者さんも動作の変化を感じ頂けました。肘を伸ばしたままでも挙がりやすいとのことでした。
この様な治療を複数回重ねれば改善のスピードも速まると思います。
「痛いんだったらリハビリ休んで」と言った整形の先生に「リハビリは必要じゃないのか?」と質問したそうです。
この質問には僕も興味があったので興味深く患者さんの話を聞いていました。
整形の先生が言うには
「痛い動作を繰り返すと脳が痛みを記憶するよ。この動きをすると痛いとか過剰に痛みに反応すらから今は休んで」との説明を受けた様でした。
こらは当院での治療の柱となっている整鍼の理論と同じでした。
整動鍼では「動けないから痛い」と考え、まずは動作を改善していきます。
鍼治療後、痛いけどさっきより動かしやすい!とか、さっきよりスムーズに動ける!といった状態をツボに鍼をして作っていきます。
そうすることで脳はここまで動かしても平気なんだ!と動きの中から学習してくれます。
痛い所やコリを感じている所に強い刺激を入れても身体にはあまりいいものではありません。
少しでも多くの方のお役に立てるよう日々研究していきます!